ラーメン屋を開業する上で失敗しない秘訣は?

ラーメン屋は開業しやすいがゆえに、競合店が多いのがデメリットです。競合店が多く、中には閉店するお店も少なくありません。開業するからには、ご自身の店を閉店させずに成功させたい方しかいないでしょう。そこで今回は、ラーメン屋を開業させる上で、成功と失敗の命運を分けるポイントと、成功させる秘訣についてご紹介します。

1ラーメン屋開業での失敗と成功の分かれ目は?

ラーメン屋 開業

ラーメン屋を開業させる上で失敗と成功の分かれ道は下記の4点です。

ラーメン業界の把握

販売するラーメン

資金、事業計画

人手不足

1-1ラーメン業界の把握

ラーメン屋は競合のライバル店が多いため、業界の把握が必須です。テレビや雑誌に取り上げられる機会も多くとても活気づいていますが、それだけ競合も多いです。ラーメン業界や競合を把握しないままに開業すると、競合との差別化が図れずに負けてしまうでしょう。競合に勝つためには、まずは把握することが重要です。ライバルが多いためにただラーメンがおいしいだけでは、勝つことができずに経営が上手くいきません。他の飲食店よりも出店しやすいですが、長く店を続けるためには、コンセプトや事業計画、メニュー開発などを行い、差別化をはっきりさせる必要があります。

1-2販売するラーメン

競合が多いため、おいしいだけでは繁盛せずオリジナリティの高いメニューを提供するラーメン屋が増えました。それに伴いお客側の判断基準も上がり、店側が求められているレベルがより一層あがりました。販売するラーメンにこだわり、工夫を施さなければ失敗する原因となるでしょう。

たくさんラーメン屋がある今、オリジナルラーメンで競合と戦うのは容易ではありません。他とよく似た味なら競合に勝つことができず、埋もれてしまいます。斬新でオリジナリティ溢れるラーメンだとしても、その後の工夫が全くなければリピーターを取り込むのは難しいです。多くの人に受け入れられる飽きない味のラーメンを作れたら、店が成功するのではないでしょうか。

1-3資金、事業計画

ラーメン屋開業の初期費用は、1,000万円から1,500万円ほどします。開店後に利益を出すためには、収支のバランスを考えて見直さないと利益が出ないために、営業を続けられないなどの事態に陥ります。人は新しいものに惹かれるため、オープン当初はみんな足を運んでくれます。しかし一度足を運ぶとよほど気に入ることがない限りもう一度足を運んでくれません。数ヶ月後には客足が落ちるでしょう。開店から数ヶ月後に資金が残せているかが重要です。しっかり計画を立てて、運用のために資金を残せていたら、客足が多少落ちても、挽回できます。資金を残す方法は、居抜き物件を探す、厨房設備は中古品を買うなどして初期費用を抑えるとよいでしょう。

ラーメンは1杯1,000円ほどと客単価が低いため、売り上げをあげるには、回転率を考える必要もあるでしょう。店舗設計時点から回転率を考え、工夫を施す必要があります。資金計画を立てる時点で、事前に1日の売上額を想定し、売上が想定額に足りない場合にどうするか対策を考えておきましょう。

1-4人手不足

飲食業界は人の出入りが激しく、求人募集をしても人が来ないことが多いです。万年、「人手不足」です。近年、労働環境や働きやすさが重視されています。人手が足りないと、他のスタッフへの負担が増えてしまうため、さらに離職が進んでしまいます。せっかく新しく入ったとしても負担が大きいために、通津かないなどの問題もあります。人手不足になると一人当たりの負担が増えて、個人のサービスのパフォーマンス能力も下がります。接客のパフォーマンスが下がると、お客が離れていく可能性もあるため、大変悪循環です。せっかく開店して繁盛していてもスタッフを確保できないために、営業できなくなって閉店したお店も多いです。人口減少や高くなる人件費の問題は、解決することなく、今後もずっとついてくるでしょう。開店前から人員の確保や、万が一、人が辞めたとしても運営できる体制づくりなどを考えるのは必須でしょう。

2ラーメン屋開業を成功させるポイント!

ラーメン屋 開業

飲食店において成功するポイントはありませんが、いくつかのポイントに気をつけることで閉店のリスクを下げられます。成功させるポイントは下記の5点です。

ターゲットを明確にする

販売メニューに工夫を施し、競合と差別化を図る

原価率の見直しを頻繁に行う

メニュー数を減らして、1つのメニューに力を入れる

居抜き物件などで開業資金をなるべく抑える

2-1ターゲットを明確にする

ラーメンを嫌いな人は少なく幅広い年代の方が食べる身近な食べ物です。しかしながら、どの年代の方もターゲットにすると、店のコンセプトが確立せずぼやけたラーメン屋になるでしょう。ターゲットを明確にし、店のコンセプトを確立させることでより顧客のイメージを強くできます。ぼやけたラーメン屋だと記憶に残りづらく、たくさんあるラーメン屋の中からまた選んでくれる可能性が低いです。リピーターに繋げるためにもターゲットを絞るのは重要です。例えば、店舗の周りに学校が多くターゲットが学生なら、メニューを安くて大盛りにする、店内が小さいなら一人利用者をターゲットとしカウンター席しか用意しないなどのようにターゲットが決まることで、内装やメニューが決まってきます。

2-2販売メニューに工夫を施し、競合と差別化を図る

たくさんあるラーメン屋で勝ち残るためには、販売メニューに工夫を施し、競合と差別化を図る必要があります。もちろんラーメン自体がおいしいのは必須ですが、数多くのラーメン屋から選んでもらうためには、最近ならSNSに投稿したくなるような見た目にインパクトがあるラーメンにするなどの顧客の興味を引く工夫が必要です。期間限定メニューを設けると、メニューが新しくなったときに再度来店してくれる可能性もあります。顧客のニーズを考え、反映させるのもおすすめです。店のコンセプトから大きくそぐわない程度で、さまざまな工夫を凝らしましょう。

2-3原価率の見直しを頻繁に行う

客が来なくてもラーメン屋を長続きさせられませんが、利益を確保できなかったら客が来ても赤字経営になり長続きさせられません。ラーメン1つ作るのにかかるコストのことを原価といいます。原価率は販売価格と原価との割合のことをさします。店のコンセプトなどの原価率は左右されますが、一般的な飲食店の原価率相場は、約3割程度に抑えるとよいといわれています。

原価は食材の仕入れ値で常に変動しているため、利益が少なくなることがよくあります。仕入れ値が大きく変動した際には、必ず原価率を見直す必要があります。少しの変動だといって見直さないでいると利益が思ったより少なかったということもよくあります。原価率は定期的に見直して、料金変更や新メニュー作成などを行いましょう。

2-4メニュー数を減らして、1つのメニューに力を入れる

メニュー数が多い店ほど、幅広いニーズに応えられますが、ターゲットがよりぼやけたメニューとなります。常連や来店する顧客のニーズに応えるメニューを用意しましょう。メニュー数が多いと、仕入れる食材の種類が増え、売れないと食材ロスが増える可能性があります。原価率だけでなく廃棄率や顧客のニーズ、売れるメニューの傾向などを見ながら、廃棄率が少なくなるように厳選したメニューを提供するとよいでしょう。

2-5居抜き物件などで開業資金をなるべく抑える

飲食店を開店すると、まとまった資金が必要です。売り上げが一定以上あったとしても、開店費用が回収できなければ、本当の意味での利益が出ているとはいえません。また開業資金を回収する前に閉店すると不在だけが残ります。リスクを回避するためにも、開業資金は泣くべく抑えて、回収しやすくしましょう。

3まとめ

ラーメン屋 開業

ラーメン屋を失敗させない秘訣をご紹介しました。飲食店の中でもラーメン屋出店はハードルが低いといわれています。その分たくさんの方が失敗を経験されています。失敗談などを見て、ご自身の店舗は成功させましょう。